土木学会選奨土木土木遺産『仙台市煉瓦下水道』 |
定禅寺通り地下の煉瓦下水道(写真提供:仙台市建設局) |
煉瓦下水道の概要 |
仙台市煉瓦下水道は仙台藩祖・伊達政宗公の時代から約90年を要して築かれた「四ツ谷用水」が始まりと言われている。 明治時代に入り、市内の排水が停滞する状況になるとともに、 衛生環境が著しく悪化するなどして下水道の必要性が高まったことを受け、 市制施行後2年目の明治24年から下水道敷設のための測量調査を始め、 明治26年には当時上下水道に関し明治政府が招聘したバルトン氏や仙台市出身の中島鋭治・東京帝国大学教授の指導の下、 市域全体を対象に日本で初めての論理的根拠をもって雨水流出量を算出し設計にあたった。 また、施工に際しては使用材料の開発(モルタル管)や下水道の供用に際しての制度設計なども行って 下水道事業を展開し、全国的にも先進的なものとなった。 さらに2010年には、土木学会選奨土木遺産に登録された。 仙台市の煉瓦下水道の理論および技術開発は現代へと引き継がれ、 100年以上をも経た現在でも過酷な条件のもと、健全な状態で使用されている。 |
コンテンツ |
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調査風景 |
Webページ作成取材のため、2013年12月9日仙台市建設局の方々のご協力の下、実際の煉瓦下水道を見学した。 青葉区片平では2箇所のマンホールの鉄蓋を開いて、実際に明治・大正期に建造された煉瓦下水道が今だ現役であることを確認した。 また、春日町交差点(定禅寺通・晩翠通)ではマンホールを開いた後、担当者のご協力の下で学生が実際に煉瓦下水道に入り、 内部に立ち入っての見学が実現した。 |
謝辞 |
本サイトを作成するにあたり、御多忙の中、現場の調査に協力してくださった仙台市建設局の皆様、 並びに丁寧かつ熱心なご指導を頂きました東北大学工学研究科山川准教授、田村助教およびTAの皆様に 心から御礼を申し上げたく謝辞に代えさせて頂きます。 |
参考文献・参考サイトなど |
仙台市下水道誌(仙台市役所 昭和12年7月1日発行) |
仙台市下水道100年史(仙台市下水道局 平成10年3月31日発行) |
土木学会選奨遺産 http://www.jsce.or.jp/contents/isan/ (外部リンク) |
仙台市下水道ポータルページ https://www.city.sendai.jp/gesui/1203364_2478.html/(外部リンク) |